体の不調は噛み合わせが悪いせい?理想の噛み合わせと原因・治療法

「歯並びが気になり人前で口を開けて笑えない」

「健診で噛み合わせ(咬合)が悪いと指摘された」

このように歯並びや噛み合わせの悪さに悩んでいる方も多いのではないでしょうか?歯並びや噛み合わせが悪いと、見た目以外にも肩こりや頭痛といったさまざまな問題点や影響が生じるおそれがあります。

この記事では、歯並びや噛み合わせが悪いことによる影響や、噛み合わせが悪くなる原因について解説します。理想的な噛み合わせや、噛み合わせの悪さを改善するための方法(咬合治療など)もまとめているため、噛み合わせを改善するための一歩を踏み出したい方はぜひ参考にしてくださいね。

噛み合わせが悪いことによる影響

人間の歯は、「食べ物を細かく砕き消化しやすい形に変える」「姿勢や体のバランスを維持する」「表情を作る」「発音を助ける」などさまざまな役割を担っています。「見た目が悪くなるだけ」と歯並びや噛み合わせの悪さを放置してしまうと、体全身にさまざまな支障をきたすおそれがあるため、なるべく早めに治しましょう。

まずは、歯並び・噛み合わせの悪さが人の体に与える影響を4つ紹介します。歯並びや噛み合わせの悪さが引き起こす身体への悪影響について理解し、歯並びや噛み合わせの悪さを放置することのデメリットを理解しましょう!

顎関節症になるおそれがある

「顎関節症(がくかんせつしょう)」とは、主に次のような症状が出る疾患です。

顎関節症の主な症状
・顎関節が痛む口を開けるときに耳下あたりで顎関節が動いたような音(カクカク音など)がする
・口が思うように開かない

歯並びや噛み合わせが悪いと、食事やおやつなど食べ物を食べる際に、口の左右どちらか一方に偏って噛む癖がつきがちです。片側で噛む癖がついている場合、噛む力があご(顎)の関節に均等に加わらなくなるため、左右どちらか一方の顎関節に大きな負担がかかってしまいます。

あごに加わる力が不均衡となっている状態が続くと、顎関節症へと発展しかねません。顎関節症状は生活の質を大きく下げる可能性が高いため、噛み合わせの悪さを放置しないようにしましょう。

頭痛・めまい・肩こりなどの症状が起こる

歯並びや歯の噛み合わせが悪いと、全身の筋肉に影響を及ぼすこともあります。

例えば、顎関節から耳の上あたり(頭部の側面)まで繋がっている「側頭筋」という筋肉は、ものを噛む際に働く重要な筋肉です。しかし、噛み合わせが悪いと側頭筋に大きな負荷がかかり、頭痛(偏頭痛)やめまいといった症状が表れることもあります。
また、噛み合わせが乱れると、肩や腕の筋肉のバランスが悪くなるため、肩こりが起こりやすくなります。頭痛やめまい、肩こりといった特定の症状が見られる方は、早めに対処するようにしましょう。

歯周病の症状を悪化させる

歯周病とは、歯周病菌とよばれる常在菌によって引き起こされる炎症反応で、歯の周囲の歯茎(歯肉)や、歯を支えている骨といった組織が溶けてしまう病気です。歯と歯茎の間に溜まった食べカスや歯垢などによって歯周病菌が増殖し、歯茎などの組織に侵入することにより引き起こされます。

歯並びや噛み合わせが悪いと、一部の歯に大きな負荷がかかりやすくなるため、その部分の歯や骨がもろくなり、歯を支えている骨が通常の位置よりも下がってしまいます。歯の周りや歯茎との間に食べカスなどが溜まりやすい状態となるため、歯周病・むし歯が発生したり、症状が悪化しまったりします。

顔のバランスや表情がゆがむ

歯並びや噛み合わせが悪く、左右どちらか一方の側の歯で噛むことが続くと、表情を生む出す筋肉のバランスが崩れてしまうおそれがあります。

表情を作る筋肉における左右のバランスが崩れることで、顔のバランスや表情にゆがみが生じる可能性があることに注意しましょう。

噛み合わせが悪くなる主な原因3つ

歯並びや噛み合わせが悪いことは、体にさまざまな悪影響を及ぼし全身症状を引き起こしかねません。では、そもそもなぜ噛み合わせが悪くなるのでしょうか?

噛み合わせが悪くなる原因は、一つだけではありません。生活習慣といった側面では、主に以下の3つの原因が考えられます。

歯ぎしり

「ストレスなどによる歯ぎしり」や「歯を強く食いしばること」は、歯やあごの骨に非常に強い力を加えることと同じことです。歯ぎしりや食いしばりが長期間続くと、歯にヒビが入ったり、噛み合わせにずれが生じたりします。

頬杖

大人の頭の重さは体重の約10%と言われており、体重60kgの方であれば頭の重さは6kg程度となります。頬杖を日常的に行っていると、頭の重さが頻繁に歯やあごの骨・顎関節に加わることとなるため、歯並びや噛み合わせに影響が出ると考えられます。

片方で噛む

「右側の歯が虫歯になっている」など、片側の歯で食べ物を噛むことを続けている方もいるのではないでしょうか?片方噛みをすると、噛む力が不均等に歯やあごに加わることとなります。噛み合わせの悪化を招く危険性があるため注意しましょう。

このように、日常的な癖や口腔内のトラブルなどによって、歯並びや噛み合わせが悪くなると考えられます。頬杖や歯ぎしり、片方噛みといった習慣がないか、一度考えてみることが大切です。

そもそも「理想的な噛み合わせ」とは?

「噛み合わせが悪い」と指摘を受けた方や、不調の原因が噛み合わせにあると考えられる方の中には、どのような状態が「理想的な噛み合わせ」なのかわからない方もいるではないでしょうか?

理想的な噛み合わせを判断する基準として、「本人があごに違和感や痛みを感じない」といったことも挙げられますが、以下ではより客観的な指標をご紹介します。

「理想的な噛み合わせ」を判断する主な指標
・歯の中心と顔の中央(正中)が一致し、上下対称・左右対称となっている
・両側の上下奥歯が、きちんと均等に当たっており、しっかりと噛める
・上下の歯を軽く噛んだ際に、上の前歯4本が下の前歯に強く当たっていない
・上側の歯と下側の歯との間に大きな隙間がない
・軽く口を閉じたときの、唇とEラインとの位置関係が良い

歯並びや噛み合わせの状態を確認する際には、姿勢を正して立つことがポイントです。噛み合わせの状態を確認し、問題があると感じた場合には歯科医師に相談するようにしましょう。

噛み合わせの悪さを改善するための方法

「頬杖」「歯ぎしり」「片方噛み」など、噛み合わせが悪くなる原因の中に思い当たる癖・習慣がある方もいらっしゃるかもしれません。根本的な原因を解消すれば、噛み合わせの悪さも改善すると考えられますが、実際には簡単に改善できるわけではありません。

歯並びや噛み合わせが悪いと自覚症状を覚えた場合には、なるべく早い段階で歯科医師に相談をして、治療開始することが重要です。噛み合わせの治療法を知り、噛み合わせの悪さに起因する体の不調を早期に予防・解消しましょう。

歯科・口腔外科での噛み合わせ治療

歯科や口腔外科、矯正歯科などでは、それぞれの噛み合わせの状況に応じた治療を行うことができます。

歯科や口腔外科などで受けられる噛み合わせ治療の例
・マウスピースの装着によるスプリント療法
・認知行動療法による頬杖や食いしばりといった癖の改善
・あご周辺の筋肉の緊張をほぐすマッサージ(理学療法)
・運動療法によるあご周辺の筋肉のストレッチ

このように、噛み合わせの悪さの根本的な原因に適した治療を受けられるため、歯並びや噛み合わせの悪さに悩んでいる方は、まず歯科医師の診察を受けることを検討してみましょう。

歯列矯正

噛み合わせだけでなく歯並びも悪い方や、噛み合わせに大きなズレがあり一般的な治療では効果が見られなかった方には「歯列矯正」が最もおすすめ◎

歯列矯正には、主に下記2つの方法があります。

歯列矯正の主な種類
ワイヤー矯正
歯の表面(表側)に付けた金属製の装置(ブラケット)に金属製のワイヤーを通し、適正位置まで歯を調整する矯正方法です。矯正装置が目立つというデメリットはありますが、治療経過が良ければ比較的短期間の通院で治療完了を目指すことができ、治療費を抑えられるといったメリットもあります。
マウスピース矯正
プラスチック製のマウスピースを装着することで、適正な部位まで歯を動かす方法です。マウスピース矯正で利用するマウスビースはほぼ透明であり、ワイヤー矯正の装具より目立たないメリットがあります。一方で、「ワイヤーと併用する治療計画・治療方針もある」といった点に注意が必要です。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正のどちらで歯列矯正を行うかは、本人の希望や歯並びの状態によって一人ひとり異なります。それぞれ一長一短があるため、歯科医師としっかり相談しながら、自分自身に合った矯正治療を選びましょう。

まとめ

歯並びや噛み合わせが悪いと、歯周病や顎関節症といった口腔内・口まわりの症状が悪化したり、頭痛やめまい、肩こりといった体の不調が出てしまったりします。頬杖や歯ぎしり、片方噛みなどの癖が噛み合わせの悪化を招いている可能性もあるため、注意をするようにして下さい!

噛み合わせの悪さを自分で改善することは困難であるため、歯科や口腔外科で歯科医師による早期治療を受けることがおすすめです。噛み合わせ治療や歯列矯正など、歯科医院などで自分に適した治療方法を実践し、噛み合わせや歯並びを改善しましょう。

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