歯科矯正は痛い?痛くない?痛みの期間と対処法を紹介!

「矯正=痛い」というイメージを持っている方も多いと思います。歯列矯正は歯を無理やり動かすことになるので、締め付け感や痛みを伴う場合も。矯正中の方は、この痛みはいつまで続くんだろうと不安に感じますよね。この記事では痛いときの対処法や矯正方法による痛みの違いを解説します!

そもそも歯科矯正って痛いの?

まず結論から言ってしまえば、歯科矯正は痛みを感じる可能性が高いです。

歯列矯正は、極端なことを言えば「歯を無理やり動かすこと」。そのため、多かれ少なかれ、痛みを感じるかもしれません。ただ、痛いというより、歯をギュッと押さえつけられているような締め付けを感じる場合もあり、一概に全ての方が痛みを感じるわけではありません。また、矯正手法や歯の移動量によって、痛みや締めつけ感の度合いは大きく異なってきます。

まずは矯正手法による違いの前に、まずその痛み・締めつけ感の原因をいくつかご紹介します。

歯科矯正中の痛み・締めつけ感の種類3つ

歯科矯正中に感じる痛み・締めつけ感の原因は、主に3つに分けられます。それぞれいつまで続く痛みなのか、対処法とともにご紹介します。

①矯正器具から歯に力がかかっている/歯が移動している

矯正装置を付けると歯に力がかかります。この力によって歯が動いて歯並びが治っていくわけですが、人工的に力を加えるので少なからず痛み・締めつけ感を感じます。歯が引っ張られるような、押されるような感覚です。

この痛みはいつまで続く?

矯正装置を調整した(ワイヤーを締めた、新しいマウスピースに付け替えた)直後に特に痛み・締めつけを感じやすいですが、1~3日経てば痛みは和らぎます

歯科矯正では段階に分けて少しずつ歯を動かしていきます。例えばワイヤー矯正であれば装置の調整を行うとき、「次回までにこの位置まで歯が動いていてほしい」「そのためには今回これくらいの調整が必要」などと目標を立てた上で調整を行います。マウスピース矯正においても同様で、「このマウスピースで歯をこの位置まで動かし、次のマウスピースでこの位置まで動かす」などと目処を立てて少しずつ歯を動かしていきます。

つまり段階ごとの歯の移動量には限りがあるということ。基本的に矯正装置を付けている間ずっと歯が動いているわけではありません。その段階において、目標としていた位置まで歯の移動が完了すれば歯に力はかからなくなります。そのため数日経てば痛みを感じなくなります。

この痛みへの対処法

残念ながら、時間の経過を待つしかありません。ただ歯が動くことによる痛みは、歯科矯正の効果が出ている証拠です。綺麗な歯並びに向けて確実に前進していますから、頑張って乗り越えましょう。そうは言っても痛みがあまりに強く我慢できない場合は、歯科医師に相談しましょう。

②食事をするときに歯に力がかかる

ものを噛むときに歯には力がかかります。そのため食事中に痛みを感じることがあります。

この痛みはいつまで続く?

矯正装置の調整・交換を行なってから数日〜1週間ほどで食事がしやすくなります。歯の移動が落ち着いて安定してくるからです。様子を見ながら食べ物を選んでいきましょう。

この痛みへの対処法

歯科矯正中は、歯に負担がかかりそうな食べ物はなるべく避けましょう。例えばフランスパンやせんべいなどの固いものや、骨付き肉など歯で噛みちぎる必要があるものです。これらは歯に強い力がかかり、痛みを感じやすいです。

歯科矯正中、特に装置の調整・交換を行なった直後におすすめなのは、おかゆやスープ、柔らかい麺類など噛む力があまり必要のないものです。もともと固いものは茹でたり煮たりして柔らかくするか、小さく切って食べるようにしましょう。

③矯正装置が口腔内に当たる

歯科矯正方法として一般的なワイヤー矯正では、装置が粘膜に当たって痛みが出たり口内炎ができたりすることがあります。またマウスピース矯正では、歯を効率的に移動させるため歯に付ける突起(アタッチメント)などにより粘膜が傷付くことがあります。

その他歯科矯正を始めたばかりの頃は、お口の中に装置が入っていることに慣れず誤って頬粘膜や舌を噛んでしまうことも。これにより痛みが起きることがあります。

この痛みはいつまで続く?

装置や突起が当たって痛みが出ている場合、それらを削るなど原因を除去することで痛みは和らぎます。

また頬粘膜・舌を噛んでしまった場合は、数日〜1週間ほどで痛みは引きます。1週間以上経っても治らなかったり再発を繰り返したりするようであれば、一度歯科医師に相談しましょう。

この痛みへの対処法

ワイヤー矯正の場合は、専用のワックスをもらえます。それを原因となっている部分(装置の尖っている部分)に付けることで粘膜への刺激が和らぎ、痛まなくなります。マウスピース矯正の場合は、歯科医院へ行き原因となっている部分を機械で削ってもらうと楽になります。

矯正手法による痛みの違い

以上であげた3つの痛み・締めつけ感は、ワイヤー矯正・マウスピース矯正のどちらでも起こりうるものです。

ただし、一度に歯にかける力の違いによって、感じる痛み・締めつけ感は大きく変わってきます。

ワイヤ矯正は痛み・締めつけ感を感じやすい

ワイヤー矯正では一般的に、月に1回の頻度で歯科医師がワイヤーを締めるという施術を行います。ワイヤーを締めることで、さらに並んだ歯並びを目指すのです。このとき、1ヶ月で動かしたい歯の移動量を考えて一気に歯に力をかけるので、痛み・締めつけ感を感じやすいです。

マウスピース矯正は比較的痛みや締めつけ感を感じにくい

一方マウスピース矯正では一般的に、1ヶ月の間に2~3枚のマウスピースを付け替えます。つまり、1ヶ月に動かしたい歯の移動量分の力を一気に歯にかけるのではなく、数回に分けて力をかけることになるので、比較的痛みや締めつけ感は感じにくいと言えます。

矯正手法は、元の歯並びによって適応・不適応がありますが、痛みを感じるのが不安な場合はマウスピース矯正を選ぶのも1つの手ですね。

矯正中の痛みは歯が動いている証拠。綺麗な歯並びを目指して乗り越えよう!

歯科矯正中にはどうしても痛み・締めつけ感を感じることになります。しかしその痛みは、ゴールへの着実な一歩とも言えます。綺麗な歯並びを手に入れるために、歯科医師や歯科衛生士と手を取り合い、乗り越えていきましょう。

また、矯正手法によっても感じる痛み・締めつけ感は大きく異なるので、痛みが心配な場合は歯科医師とよく相談してみてはいかがでしょうか?

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